生後3週間ほどたった頃から、娘はミルクを飲んでは、すぐに吐くようになった。

赤ちゃんの胃は小さいので、噴水のように吐かなければ、それほど心配はいらない。育児書には、そんなことが書かれていた。

母乳は喜んで飲んでいるように見えたこともあり、私はあまり気に留めていなかった。

ところが、1か月健診で事態は一変した。

病院で告げられたのは、思いもよらない一言だった。

「このまま入院してください」

通常、生後1か月で体重は約1kg増えるらしい。しかし、娘はわずか400gしか増えていなかった。

体そのものに明らかな異常があるわけではなさそうだったが、先生からは、こんなことを言われた。

「育て方がよくないんですよ。時々いるんですよね、1か月健診で体重が増えていないお子さんが。普通は1週間ほど入院すれば、元気になって退院できますから」

内心、私はむっとした。

「仕事ばかりしているからよ」

そんな言葉が、聞こえてくるような気がした。

さらに、2歳児健診では、同じ先生からこんなことまで言われた。

「1か月健診にスーツを着てくる親なんていないよ」

そのまま仕事へ向かうのだから、スーツを着ていて当然なのに。

先生には、健診にスーツ姿で現れた母親と、体重が増えていない赤ちゃんという姿しか見えていなかったのかもしれない。

この母親は、子供に十分な食事も与えず、きちんと育児をしていない「問題のある母親」だ。そんなふうに判断されたように感じた。

確かに、私は娘を職場に連れて行っていた。

けれど、私たちは夫婦で交互に娘の面倒を見ながら、大切に育てていたのだ。

外から見える姿だけで判断されてしまう。

そのことが、とても悲しかった。

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まゆみ
ハミング発音スクール代表の佐久間まゆみです。