1999年10月。なによりもまず、教材の仕入れがストップした時の為の対策として、新しいテキストの作成に着手しなければならなくなった。
しかし、教材なんて作ったことはない。どこからどう手をつけていいのかわからない。
それまでの7年間、ハミングバードのテキストを使っている間に、多くの疑問や壁にぶつかり、生徒さんからもご指摘をいただいた。
そこで、この問題点や改善点をふまえたテキス作りを試みることを決めた。
また生徒さんからの多くの声も参考にさせて頂いた。
これまで、ロスの社長様にも何度も訴えてきた、現場の講師だからこそ感じる問題点の数々。
しかし、悲しいことにそう簡単に、そうしましょうとは取り入れてはくれなかった。
代々木のハミング発音スクールでは、少しずつその問題点を改善した形でレッスンを進めていたので、ロスのハミングバードでレッスンを受けて、継続で東京代々木のハミング発音スクールにきた生徒さんは、かなりのギャップを感じていたようだ。
そして、今度はその改善そのものを新しいテキストに盛り込み、まったく新しいコンセプトの教材、教授法の確立が始まったのだ。
ロサンゼルスハミングバードの「8つの口の絵を真似して発音練習」という考え方は斬新ですばらしいと思う。
私も発音記号なんて大嫌いで少しも分からなかったため、たった8つの口の絵だけでいいという取っ付きやすさは好きだった。
もともとはネイティブのルナの口からの発想なので、「発音記号と結び付けて」という考えはなかったのだろう。
英語の音を知らない私たちが学ぶ手段として発音記号があるのであって、自然に英語の音を習得した者には発音記号は必要ないのである。
実際ネイティブの人に発音記号を見せてもほとんど分からない。
私も最初は発音記号は必要ないと思っていた。
・・・しかし、私を含め、多くの生徒さんから「習った単語」は口の形が分かるが、1歩学校を離れハミングバードで習っていない単語と出会うと分からない、いつまでたっても発音記号とは結びつかないので辞書を調べても分からない、という悩みが尽きなかった。
私自身、発音記号と口の形がしっかり結びついたのは、講師になって、自分で必死に勉強しだしてからだ。
分かってくると、大嫌いだった発音記号もだんだんかわいく思えてきた。
しかも辞書を引かなくても単語をみればだいたい音がわかるようになってきた。
そうだ。最初から、発音記号と音を容易に一致し、練習できる方法はないのだろうか?これがまず新しいテキスト作りの第1のポイントとなった。
また、個々の発音、単語はきれいにできてもスピードがつくとついていかれない、イントネーションが平坦になってしまう、という問題もあった。ハミングバードのビデオ教材は音楽にあわせてLet’s walk. Coffee Shop.とネイティブが発音している。ノリノリな雰囲気で楽しいのだが、ビデオで登場した文章以外の英文となるとサッパリ、イントネーションが分からない、強弱がつかない、という生徒さんも多かった。
(もちろん音感のいい人は、短期間で上達できる。)
しかし、そんな音感のいい方は本当に少なく、年齢に関係なく(ハミング発音スクールでは、ゼロ歳から80歳代までいらっしゃいます。)
音感に関係なく、また、真似するのが苦手な人であっても、全てのタイプの人が英語の独特のリズムを身に付けれる方法はないのだろうか?
これが第2のポイントになった。
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20年前と今では、指導法も随分変わったなーって その頃に書いた このブログを読んでて、懐かしく思います。
20代のあまちゃんが必死に考えてたよなー
教え方の技術が変わって、毎年、毎年、効率よくなってきたのって、毎月のべ200人以上の生徒さんとの出会いのおかげだなって
改めて 感謝です!