ハミング発音スクール 誕生秘話

21.悪夢の3日間・2日目…

2日目には、O氏と当時の経営責任者であった父との話合いが始まった。

話し合いの具体的な内容については、関係諸氏にご迷惑をかける可能性もあるので控えさせていただきますが、その後、O氏は講師募集をし、本家ロスのハミングバードにて講師をひとり育成したそうだ。

しかし、1年後にはニューヨーク、ハリウッドなどアメリカ各地に開校という話は、すっかり無くなって手を引いてしまったそうだ。

父とO氏2人は何をそんなに話したのか、話が終わったのは夜の23時ごろ。

総代理店になった某企業は遅くとも2000年末には全国各地でハミングバードを開校する予定だという。

ロスの社長様との契約内容の中には、「ハミングバードの教材を使用している既存のところはそのままにしておく」という条項もあるらしい(総代理店になった某企業の会長さまのお言葉なので確認はできませんでした)。

つまり、認める事は今やっている範囲内だけで、その範囲を超えたらだめということだったのだ。分かりそうで分からなかった。

東京で比較的メインにハミングバードの教材を使っているのは、本を出版したE氏だった。

本を出版されてから、何度かお会いしていろいろな話を聞いた。なんといっても独学推進派のE氏。

私たちのやっていること、つまり、「学校にお金を払って、時間もかけて習い事をする」ということに疑問を持っていた。

彼は、「学校に行かなくとも、一人で、そして短時間で発音は学べます。」というポリシーの持ち主。

学習法も経営も、独自のすばらしい方法をお持ちのE氏。ただ、彼にとって腑に落ちないのが、

「どうして独学でできるのに、お金と時間を犠牲にしてまでハミング発音スクールに通う者がいるのだろう?」ということだったようだ。

E氏から教材を購入して独学をしていた、という女性が当校に通いだした時、

その方から電話があり「なぜ、学校に通うのか?」という内容で1時間以上彼女と話しをしたらしい。

その後も、そういうふうに尋ねられた人が何人もいたことを知った。

確かに、学校に通わず短い時間で効率よく、しかも一人で学べるには越したことないのだが・・・。

では、なぜ皆さんが、ハミング発音スクールに通ってきてくれるのか?私たちのハミング発音スクールに通ってきてくれる生徒さんは、「発音を上達したい」という人だけでなく、「今まで英語の勉強は避けてきたのだけどもう一度挑戦してみたい」と願っている人、

また通ってみて、「習い事は長く続かなかったのにここでは驚くほど継続でき、あらゆることに自信がついてきた」という人、

「もっと明るくなりたいと願って通いだし、表情が豊かになり、話すことが楽しくなってきた」という人・・・といろいろな方がいます。

発音を通して、発音だけじゃない自信や達成感など何か違うものを見出し、それがその人の宝になっているのだと思います。

私たちは、独学では得られない「何か」を生徒さんに伝えているんだ、と自負しているのです。

ということで、E氏学習法は素晴らしいのだが、私たちの道とはかなり違いがあったので、いつの間にかお会いする機会も無くなっていった。

そして、そのE氏は学校を開いている訳ではないので、今回のハミングバードのフランチャイズ問題からは、外れていったのだった。

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まゆみ
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ハミング発音スクール代表の佐久間まゆみです。