大学時代に、はまっていたアルバイト、塾の講師での研修が終わり、なんとか授業をこなしていたある日です。
同期のバイト生が突然辞めました。彼は私の数十倍も上手に授業をこなしていた人でした。教え慣れしていたので、行き当たりばったりの授業でも、問題なし。
そんな彼に、上司は「塾での時給が、他のバイトよりいいのはなぜかわかるか?1時間の授業のために、自宅で授業計画を練り、授業時間の3倍は準備にあてなければならない。
新人の時だけ準備をするのではなく、慣れてきても入念な準備は必要。」と、ひどく叱っていました。
辞めたのか、辞めさせられたのか真実はわかりませんが、そのバイト生は塾からいなくなりました。
「教えることに慣れたとしても準備が必要、準備しないで授業に臨むのは生徒さんに失礼」、という上司の言葉が頭に残っていたからか、通訳学校のT先生を信頼することはできませんでした。
いくら立派な通訳者でも、学校では講師です。
その講師が事前準備もなく初めて耳にした教材を使って授業を進める姿に疑問をもったのでした。
・・・といっても初めて見た教材でもなんら支障もなく、上手に教えていましたが・・・。
どんくさい私にはT先生のようにもなれないし、真似もできないからある意味、嫉妬のような気持ちもあったのかもしれません。
または、私の通訳を指摘するのでなく、発音ばかり指摘してくる先生が嫌いだったのかもしれません。
どうも、T先生とは馬が合いませんでした。